せどりの仕入れと言えばブックオフのような実店舗を訪れて
中古品を仕入れることがメインとなることが多いでしょう。
電脳せどりのようにネットショップやオークション・フリマを駆使すれば
安く仕入れることができますが、基本は中古品となってしまいます。
中古品が基本のせどりですが、実は新品を格安で入手する方法が存在しており、
それがメーカー仕入れと呼ばれるものです。
メーカー仕入れであれば新品の商品を格安に仕入れてさばけでは儲かることが可能です。
今回は企業でなくてもメーカー仕入れを行う方法やメリット・デメリットをご紹介いたします。
目次
仕入れ先は実店舗やネットショップだけじゃない
冒頭でも記載しましたが、せどりの基本は中古品を販売しているような実店舗へと行き、
利益の出そうな商品を探して仕入れます。
電脳せどりもネットショップから利益の出そうな中古品を探してきて、
Amazonなどで転売を行います。
中古品の転売ですので新品を転売することと比べると利益がある程度下がってしまいます。
「一般の人が新品を入手して売りさばくのは無理では?」と考えがちですが、
実は意外と入手手段はあります。
それが、メーカーから商品を直接仕入れる「メーカー仕入れ」というものです。
実店舗やネットショップでさんざん仕入れを行いせどりに慣れてきたのであれば、
次の段階としてメーカー仕入れを行ってみましょう。
今後せどりの仕入先はメーカーが基本
せどりで設けている人たちの中でもメーカー仕入れを行うようになってきたのは
ここ最近でのことです。
それまでは中古品或いはAmazonなどでのセールを利用して新品を転売するといったことが
主流となってきました。
セールを利用しての新品転売でもそれなりに利益がでますが、
Amazonなどお店を一度通しているためメーカーから直接仕入れるよりも高くつきます。
そこすらも取っ払ってメーカーから直接仕入れて儲けを出すため、
最近ではメーカー仕入れを行う人が増えました。
メーカー仕入れにはそれなりのメリットがあり、
何よりも通常の転売より儲けが大きくなるという利点があります。
今後のせどり業界では、
メーカー仕入れが広がり主流となってくると考えられています。
狙い所は中小メーカー
メーカー仕入れを行う上でせどりのような個人事業である場合、
大手メーカーにはたらきかけても門前払いされてしまいます。
たとえ相手してもらえても卸問屋を紹介してもらえるぐらいですし、
大手メーカーを相手にしているような卸問屋が個人事業の相手をしてくれるとは思えません。
そこで狙うのがあまり広くは知られていない中小メーカーさんです。
Amazonで商品を見ていると、物がかなり良さそうなのに
販売しているメーカーはあまり聞き慣れないところだったりします。
そういった中小メーカーは自社製品をより多く販売するために
販売口を広げようとしていることが多いです。
そういったところに働きかければせどりのような個人事業でも
しっかりと対応してもらえる可能性が高いです。
まずはメーカーと契約しよう
仕入先となるメーカーはAmazonなどで調べてくるとして、
次はどうやって契約までもっていくかです。
Amazonなどで見て気になったメーカーがあれば、
メーカー名などで検索を行いWEBサイトがないか調べてみましょう。
メーカーのWEBサイトを見つけることができれば、
そこから電話やメールでの問い合わせ先が出てくるはずです。
いきなり電話すると不審がられる可能性もありますので、
まずはメールで仕入れの交渉ができないかどうか送ってみましょう。
上手く行けばメールから返事をもらえて色々と話が進んでいく可能性があります。
電話で来る場合もあり、メーカーから様々なことを聞かれますので、
聞かれることと返事について以下にまとめてみました。
メーカーから必ず聞かれる項目一覧
メーカーとの連絡を取ることができた場合、
次は以下のようなことを必ず聞かれることになります。
- 貴社でどのような事業をしているか
- 御社の商品を仕入れたい理由
- 販売する場所と方法
- 支払いの条件
ほぼ100%の確率で上記の内容を質問されますので、
4つ全てきちんと答えられるようにしておきましょう。
販売する場所と方法については、
自身が行っているせどりでの販売場所と方法で問題ないです。
購入した商品をAmazonで販売しているのならば販売する場所はAmazonで、
方法はネットショップとなります。
支払いに関しては、メーカー側から商品が納品されたら、こちらから請求書を発行し、
それを元にメーカー側から出された請求書を受け取って支払う流れとなります。
支払いの時点で条件の変更を行ったり、
むやみに遅延したりするとそれだけでメーカーからの信頼を失いますので気をつけましょう。
どんな会社なのか説明しよう
メーカーへ問い合わせて交渉を行った際、
まず真っ先に聞かれるのがあなたの会社がどんな会社なのかです。
「せどりを行っている」という回答だと漠然としすぎていますので、
しっかりとどんな商品を仕入れて毎月どれぐらい販売しているかといった
詳細な情報で答えましょう。
「せどり」や「転売」という言葉だとあまりいい印象を与えませんし、
そもそもその言葉を使う必要はありません。
あくまでも自身の会社で行っていることはビジネスであり、
毎月しっかりとした売上があることが伝われば十分です。
また、どんなビジネスを行っているのかと同時に
将来どのように展開していく見通しなのかも答えましょう。
メーカー側もビジネスを行っている側がただ漠然と商品を売っていて
先の見通しが立っていないのでは不安になるだけです。
どんな風にビジネスを広げていってどう展開していくつもりなのか
しっかりと答えていきましょう。
商品に興味を持った理由は?
大手でも中小でもメーカーさん側は自社で商品を開発し
愛着を持ってその商品の販売を行っています。
なので、自社商品の仕入れ交渉をしてきたあなたが
自社商品に興味を持ってくれた理由が知りたいはずです。
自分たちが開発した商品の意図がしっかりと理解されて
販売してもらえることがメーカー側からしたら理想です。
こちらに関しては、ストーリー作りが大切になってきますので、
商品を選ぶ際にストーリーを組み立てておきましょう。
しっかりと先方の心を掴むことができれば
それだけ仕入れの交渉もやりやすくなります。
自身のビジネス展開と商品に興味を持った理由を絡めることができれば、
尚の事メーカーさんと契約しやすくなります。
メーカーとの契約交渉を難しく考えないで
相手が中小メーカーであっても、
一般企業の人と交渉することについて難しく考えてしまう人も少なくはありません。
相手によっては交渉に関して手慣れている人で、
こちらの考えが読まれてしまうのではないかと考えてしまいがちです。
先程も書きましたが、中小メーカーは大手以上に販売口を広げないと
商品が売れないため個人事業主でもしっかりと対応してもらえます。
なので、あまり難しく考えず、
交渉する準備が整ったらまずは先方にメールを送ってみましょう。
意外とメールを送って交渉してみたら話がトントン拍子で流れて
契約までいけたなんてこともありえます。
もし上手くいかず契約できなかったとしても経験したことは次へと活かせますので、
挫けず次のメーカー交渉の糧にしていきましょう。
先方との交渉はメールなのか電話なのか
大手であればメールを送れば大体がメールで返信がきてやりとりすることになります。
しかし、中小メーカーになるとメーカーの担当によっては
メールが苦手で電話という人もいます。
なので、最初にメールを送る前から予想される質問の回答を用意して、
電話がかかってきても答えられるようにしておきましょう。
また、電話できた場合は今後も電話でのやり取りのほうが良いのかどうか聞いて、
先方のやり方に併せましょう。
電話で返事がきたにも関わらずメールでのやり取りを押し通してしまうと
それだけで上手くコミュニケーションがとれなくなってしまいます。
極力こちらが柔軟な対応を行い、
相手に合わせたコミュニケーション方法で交渉を行っていくのがベストです。
仕入れの担当は営業の可能性大
中小メーカーの中でも組織がしっかりと出来上がっている会社であれば、
仕入れ担当は営業の人である可能性が高いです。
担当が営業の人だった場合外回りで連絡がちゃんと取れないことも多々ありますので、
連絡の取りやすい時間帯を聞いておくなどしっかり打ち合わせをしましょう。
メーカー側のサイトに代表の電話番号しか連絡先が掲載されていない等の場合は、
代表の番号に電話をかけて営業担当を呼び出してもらいます。
こちらも外回りで連絡が取れない場合が多く、
折返しになるので、予め戻ってくる時間を聞いておきます。
相手の帰社時間に合わせてこちらも予定を調整し対応できるようにしてきましょう。
営業の人もメールが苦手な人がいる場合がありますので、
今後メールまたは電話どちらで連絡するか、コミュニケーション方法は確立しておきましょう。
必ずカタログをもらっておく
担当の人と連絡が取れ、メーカー側からの質問にもしっかりと答えられたら、
あとは他の商品にも興味があることを示してカタログをもらいます。
大体のメーカーは取引先専用にカタログを作っている場合が多いので
それを送ってもらいましょう。
こうするとこちらがメーカー側の商品に興味があるアピールができると同時に、
他にも商品を仕入れさせてもらえる可能性が出てきます。
まずは最初に興味を持った商品の仕入れをしっかりと行って相手方に信頼してもらうことが重要です。
そこからさらに別の商品の仕入れを行って展開していく場合、
予めカタログを貰っておけば商品情報があるため交渉がしやすくなります。
最初のメールからのやり取りを終えたら必ず先方に言ってカタログを貰うようにしましょう。
メーカー仕入れのメリット
ここまでメーカー仕入れを行うための交渉に関して書いてきましたが、
実際にメーカー仕入れを行う際にどのようなメリットがあるのか気になりますよね。
普通に店舗やネットショップから仕入れるのとは違うメーカー仕入れによるメリットに関して
解説していきます。
勿論メリットだけでなくデメリットに関しても後の項目で解説させていただきます。
まずはメリットを知って、メーカー仕入れについて前向きに検討していくようにしましょう。
特にメーカー仕入れを成功させた際に受けられる恩恵はかなり大きく、
普段の売上が何倍にもなる可能性があります。
しっかりメリットを理解していれば、
メーカーとの交渉を行う際にもあなたの自信へとつながるでしょう。
開拓すれば後は楽
メーカー仕入れは一度契約して開拓してしまえば実はあとはかなり楽です。
納品したにもかかわらず支払わなかったり、
支払いを遅延したりなど余程のことをしない限りは契約を打ち切られることはありません。
また、他の商品も仕入れて販売したくなった際に契約しているメーカーが扱っていれば
カタログを元に交渉することができます。
その際は一度契約して信頼関係が成り立っていますので、
最初の契約よりもよりスムーズに契約して販売することができます。
商品別に仕入先を探してきていちいち契約しないといけないといったことはありません。
商品を増やせばそれだけ売上が伸びる可能性も高く、
あなたのビジネスがより発展しやすくなります。
仕入額を低くできる
通常のせどりのような転売ビジネスの場合、
仕入れ値はそのまま売上に直結しますのでかなり大事です。
通常はお店で販売しているものを仕入れて販売することになるため、
それだけ仕入れ値が上がってしまいます。
しかし、メーカーから直接仕入れることができれば、
まとめて大量仕入れできるためそれだけ仕入れ値を低く抑えることができます。
これによって同業他社よりも商品を安く販売することができ、
それだけ差をつけることができます。
また、同じ品質ならば安ければ安いものほど売れやすいため商品の回転率も上がりやすくなります。
今以上に売上を伸ばしたいのならばメーカー仕入れはかなり重要度が高いことがよくわかります。
競合他社が少ないことが多い
2019年現在せどりのような個人事業で、
メーカー仕入れに挑戦している人はかなり少ないです。
というのもメーカー仕入れへの参入障壁を高く感じている人が多く、
現状維持のまま踏み切れてない人が大多数です。
なので、今のうちからメーカー仕入れに参入しておけば競合他社が少なく商品を販売しやすいです。
競合他社が少なければ自身の販売先でしか商品を購入できないといったことが多く、
そうなれば売上もかなり伸びやすいです。
メーカーとの直接交渉を未だに難しく考えている人も多いかと思いますが、
今のうちからメーカー仕入れを行っておきましょう。
先に開拓しておけばそれだけ売上が伸びより儲かりやすくなっていきます。
マージンが発生しない
通常せどりなどの転売の場合はお店に販売されているものを購入することになります。
この場合店舗側が卸業者から購入したものに利益を上乗せして販売しますので、
上乗せしている分のマージンが発生しています。
これがメーカー仕入れの場合は店舗を挟まず卸業者から直接の購入ですのでマージンは一切発生しません。
発生しなかったマージンの分商品を安く販売できますし、
他社と同額で販売しても売上は大きくなります。
店舗が販売している商品は利益以外にも人件費など諸々の経費も含まれています。
そういった点を比べれば、
メーカー仕入れは如何に有利な仕入れになっているかがよくわかります。
正規品を安全に販売できる
せどりを行う場合中古品を仕入れることになるため、
購入した先のお店が正規品ではないものを扱っていることがあります。
転売する際に扱う品が正規品ではないことに気が付かず販売してしまうと
最悪の場合お客からの信用を失ってしまいます。
メーカーからの仕入れであれば、
そのメーカーが自社で製造している正規品であることは確立されます。
なので、中古品転売と違って正規品を安全に販売することができちゃいます。
偽物が多いような商品でも正規品を売ることができていればそれだけ信用されて
リピーターも増えていきます。
リピーターが増えれば他の商品を購入してもらえる可能性も増えて、
あなたの売上が伸びることにも直結していきます。
メーカー仕入れのデメリット
メーカー仕入れに関してメリットを理解したら、
今度はデメリットもご紹介いたします。
メリットを理解していてもデメリットがわかっていなければ
何かしらでトラブルが起こった際に対処することができません。
予めデメリットがわかっていれば、
メーカー仕入れを行った際に何か問題が起こってもしっかりと対処することができます。
また、デメリットに対してどう対応していくか
予め決めておけばメーカーとの交渉も進めやすいです。
メリットがあればそれだけデメリットもありますので
しっかりと受け入れて対処法を考えましょう。
しっかりと対処してくことができれば、それだけ売上も伸びていけると考えられます。
開拓するまでが大変
メーカー仕入れは交渉すること自体は難しくはありませんが、
実際のところは開拓するまでが大変です。
次の項でも解説しますが基本的には商品を大量に仕入れることになるため
即日で資金が必要になることが多いです。
個人レベルでは用意するのがむずかいい金額であることも少なくはなく、
資金が用意できないといったこともあります。
資金が用意できないとすぐには契約に応じてくれないといったメーカーも少なくはありません。
ですが、何社もメールを送ってお願いしてみれば、
中には1~2社ぐらいすぐに契約に応じてくれるようなところもあります。
始めから何社も交渉する覚悟で、
少し断られてもめげずに何度も交渉を行っていきましょう。
基本は大量仕入れ
先程も記載しましたがメーカー仕入れを行う場合、
商品の仕入れは1個単位ではなくロット単位の大量仕入れとなります。
ロットはメーカーや卸業者が使っている単位で、
1ロットは商品によって数量が違いますので確認しておきましょう。
通常のせどりで行うような商品購入の数量ではなく、
かなりの量をはじめから仕入れることになります。
自身でそれだけの量を売りさばくことができるか、
それだけの量を仕入れても問題ないかどうかのチェックはしておきます。
商品が売り切れず余ってしまうとそれだけ在庫を抱えないといけない
ということも把握する必要があります。
メーカー仕入れを行う場合は大量に商品を仕入れてもいいように
しっかりと余裕を持つようにしましょう。
仕入れる資金力が必須
メーカーから大量に商品を仕入れることになりますので、
それを購入するための資金力が必要になります。
実際に購入してみたところ自身の資金が足りず、
請求書を送られても払えないなんてことになったら信用されなくなって契約打ち切りです。
メーカー仕入れの契約交渉を行う際に実際にどれぐらいの量をどれぐらいの額で
仕入れることになるのか確認は必須です。
実際に確認してみて資金が追いつかない場合は、
交渉の機会を見送るといったことも大事です。
一度見送ってしまうと交渉の機会が減ってしまうかもしれませんが、
自身の信用を落としてしまうよりは全然マシです。
しっかりとした資金力をつけて無理のない範囲でメーカー仕入れを行うようにしましょう。
まとめ
今回は店舗やネットショップ以外にもメーカーという新しい仕入先をご紹介いたしました。
メーカー仕入れはメーカーと交渉しないといけないため壁が高く感じる人も多いです。
ですが、実際のところはそこまで難しくなく事前に対策しておけば
意外とスムーズに交渉することもできます。
メーカー仕入れの交渉が上手くいけば、
それだけ売上も伸びますし自身のビジネスを展開させやすくもなります。」
メーカー仕入れを行う上でのメリットとしては以下のようなものがあります。
- 開拓すれば後は楽
- 仕入額を低くできる
- 競合他社が少ないことが多い
- マージンが発生しない
- 正規品を安全に販売できる
メーカー仕入れのデメリットは以下のようになっています。
- 開拓するまでが大変
- 基本は大量仕入れ
- 仕入れる資金力が必須
メリットを知っていればそれだけメーカーとの交渉がしやすくなります。
デメリットがわかっていればそれだけトラブルが発生した際に対処しやすいです。
メーカー仕入れの交渉方法やメリット・デメリットを理解した上で、
自身の売上を伸ばせるように利用していきましょう。